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にごりにも美味しさが詰まっているんです
黒糖ジンジャーシロップ
黒糖ジンジャーシロップ

濃縮された部分だけを集めた手作りシロップ

島の小さなバーから生まれたオリジナルレシピの手作りシロップ。炭酸水やビールで割ったり、アイスにかけたり、ホットミルクに混ぜたり…と、アレンジするのが楽しい一品。

黒糖は波照間島産、ショウガは石垣島産。さらにほんの少しの唐辛子とハーブが加わって、甘みと辛みが絶妙なバランスで味わえます。濃厚なにごりの部分だけを集めた、貴重なシロップ。

生産者:ハワイアン・グロット × デザイナー:中川義郎
販売場所:ハワイアン・グロット
住所:沖縄県石垣市大川142


このお土産のストーリーを読む

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ゆったり島時間の中で

石垣島の目抜き通りから少し歩き、ゆるやかな坂道を上ると、赤瓦の古民家とフクギ並木が続く昔ながらの住宅地にたどり着きます。

石垣の塀沿いに並立つ木々が風にそよぎ、気持ちのよい木陰の中のゆったりとした路地。
この一角の工房兼バーで、オーナーの加藤雪子さんとマスター・西山永明さん(以下、「ユキさん」「マスター」)が少しずつ手作りする黒糖ジンジャーシロップ。

一瓶一瓶ていねいな手作業で作られるそのシロップには、島のウマミが溶け込んだ不思議な魅力が詰まっています。


マスター渾身のカクテルシロップ

ここのシロップは波照間産黒糖と石垣島産のショウガ、そしてレモングラスなどの島ハーブを使った、最初から最後まで地元産のこだわりシロップですが、もとはバーのカクテル用に作られていました。

「いまはジンジャーエールとウォッカを割るモスコミュールがスタンダードになっていますが、70年代の先輩たちのレシピは全部ジンジャーシロップで作ったものがモスコミュールだったんですよ。これとビールを割るもので、ジンジャービアって言います」
そう説明しながら、マスターはオリジナルレシピの自家製モスコミュールを出してくれました。

「ショウガというものは実と皮の間に1番旨みと美味しさがある」————18才の時にマスターが日本料理の料亭で培ったショウガの知識。
その後、摺ったりおろしたり千切りにしたり・・・とショウガの旨みを研究し尽くしたバーテン時代。

こうした経験から、ショウガの旨みを最も引き出せる納得の製法を編み出しました。

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自然の摂理が生み出す「にごり」

自然のものを使っているとどうしてもできてしまうのが、成分が沈殿した「にごり」層。成分は同じでも、その時その時でにごりの部分の割合が違ってしまい、見た目には一定しない層が発生してしまうのだとか。

「見た目が悪くて一定しないにごり部分は美味しくても商品にはできなくて、毎回切ない思いで捨ててます」

製造過程で出る「にごり」は、現代の「均一でまったく同じ美しいもの」を良しとする大量生産時代の思想に阻まれ、廃棄処分されてきました。

自然のものを相手にする手作りのモノというのは、その時々によって違うのは当たり前。
それが自然の良さでもあり、実はここが1番自然に忠実な部分なのかもしれません。


実はウマミたっぷりな「にごり」層

ペロっと舐めてみると、ショウガ風味が全面に・・・と思った途端にフワッと味が広がるにごり層。その中には牡蠣のようなミルキーな味わいが感じられ、素材の良さがそれぞれ際立ちます。

「カクテルは、甘み、酸っぱさ、それに対しての刺激の部分があることによって、それぞれのウマミが上がると言われています。にごりは単体としてそれが感じられる、優等生なんですよ」

これぞ自然界が生み出す魅惑のウマミです。

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ハワイアングロット 112

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島の人や風土が溶け込んだ味わい深さ

東京出身のマスターと神奈川出身のユキさん。別々の目的で同じ頃に八重山諸島へ渡りました。

マスターは漁師になるのが目的で。ユキさんはオートバイの一人旅で最終地点が竹富島。
片道切符で島へ渡り、着いた時には所持金が20円だった天真爛漫なマスターと、沖縄本島に荷物を忘れて島に着いてしまったユキさん。それぞれ島の人に助けられ、その縁がきっかけとなり島に移住します。


「若かったからですよ」と笑うユキさん。「でも今までこうやってお店を続けて来られたのも、周りの人とか、島の人とか、お客さんたちのおかげ。この島のあったかい気候や温かい人たち、この島のホッとするおばあちゃん的な温かみをこのシロップで届けられるといいな〜と思います」

マスターはこのシロップについて、この島で学んだ「ゆいまーる精神(助け合いの心)」に則って、さまざまに使ってほしいと提案します。

「単純にビールで割るのもいいですし、お湯で割りたい人もいる。眠れない夜にミルク割りだとか、お肉料理に使いたい人・・・10人いたら10通りの使い方があっていいと思うんです。この1つのものをいろんな形で共有できるっていうのが、僕が20年いた島の考え方なんじゃないかなって思うんです」

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ハワイアングロット 114

「ヌチグスイ」を小瓶に詰めて・・・

沖縄には「ヌチグスイ(=命の薬)」という言葉があります。
美味しい料理や人の優しさやホッコリすること・・・それを口にしたり触れることで、心や体が元気になったり、勇気をもらったり、癒されたりする。それがヌチグスイ。

「悲しいこと、辛いこと、日々いろいろあると思うんです。この南の島の太陽をたっぷり浴びたショウガや、水が少ない大変な場所でも力強く育ったさとうきびがくれる『元気』をヌチグスイとして皆さんにとってもらって、とにかく元気になってもらいたいですね」とマスター。

ユキさんも、「私もこれを飲んでから風邪をひかなくなったし、『冷え性が治った』『風邪をひいた人に渡したい』とよく反響をいただけるんですよ」とシロップの効果に驚きを隠せません。

石垣島の小さなバーから生まれた、自然のウマミを100%生かした黒糖ジンジャーシロップ。
忙しい日々の中の「ヌチグスイ」として、ほっと一息、あなたの日常に島の温もりを届けてくれます。