06
石垣島の健康飲料といえばこれ!
玄米乳
genmai_new_detail_s

まるで溶けたお餅!玄米と黒糖の健康飲料

玄米と黒糖蜜から作られるシンプルな健康飲料。
石垣島では、溶けたお餅のような不思議な食感と優しい甘さで、子どもからお年寄りまで幅広く親しまれています。

50年続いた新城玄米乳店の後を継ぎ、現在は八徳屋が島内唯一の玄米乳店として伝統の味を守っています。リニューアルに合わせて密封方法を変えたことで、島外でも味わっていただけるようになりました。

生産者:八重山物産 八徳屋 × デザイナー:本田篤司
販売場所:JAファーマーズマーケット ゆらてぃく市場
住所:沖縄県石垣市新栄町1-2


このお土産のストーリーを読む

島の健康ドリンクといえば・・・

深夜2時。ある人は夢の中、またある人は酔いどれ千鳥足で家路につくころ、島の小さな工場では1日の業務がスタートします。

そこで作られているのは、賞味期限がわずか1日の玄米乳。

かつて島の子どもたちは、祖父母が健康飲料として飲んでいたこの飲み物をおやつ代わりに飲んで育ちました。島の朝、おじぃやおばぁが商店の前に腰掛けて、この瓶を手にぺちゃくちゃお喋りする姿が見られることも。いわずと知れた健康ドリンクです。

一度は存続の危機に瀕しながらも、今年、2代目に受け継がれたばかりの島の味。
その優しい甘みには、ある夫婦から受け継いだ「慈愛に満ちたココロ」が溶け込んでいました。

num1
295 IMG_2564_00153

287 IMG_2551_00140

栄養豊富な完全食・玄米をドリンクに

「いただきまーす!」と瓶を口につけて傾けると、もっちりとした不思議な食感と柔らかい甘みが口の中にふんわり舞い込みます。

それはまるで「飲むおもち」。

食物繊維が豊富でビタミンやミネラルを多く含む玄米。栄養価の高い完全食として、昔から沖縄県内の家庭では、この玄米をドリンク状にして飲用されてきました。

num2
304 IMG_2573_00162

283 IMG_2544_00133

ひいた玄米に水を加えてお釜で炊き、黒糖を蜜状にしたものを投入して色・粘度も見ながら納得の味に仕上げていきます。

材料は主に石垣島の玄米、そして黒糖とそして水。

シンプルゆえに、飲み頃はつくった当日のみという極端に短い賞味期限なのです。


num3
10680916286_dff0a591f6_h

味わい方も人それぞれ

時間がない朝の朝食代わり、小腹がすいた時の手軽なエネルギーチャージ、食欲がないときの栄養補給に・・・、と島の人に飲み方を聞いてみても人それぞれ。

寒いときには温めてホットドリンクにしてみたり、夏場はアイストレーなどに入れて凍らせシャーベットにしてみたり、はたまた白玉を入れておしるこのようにしていただくと、ちょっとした和のスイーツに早変わり。

シンプルな玄米乳だからこそ、アイデア次第でいろいろな味わい方ができるのです。

はじまりは新城家の離乳食

このどこか懐かしい玄米乳、1年前に閉店した新城玄米乳店の味を引き継いだものなのです。

新城政子さんが玄米乳づくりを始めたのは今から53年前。

長女の離乳食代わりに飲ませていたものを近所におすそ分けしたところ喜ばれ、小遣い稼ぎに売り出すとたちまち人気商品に。昭和35年には夫の正雄さんも農業を辞め、2人で本格的に玄米乳の製造販売を始めます。良い時代には1日800本を売り上げていたといいます。

こうして島の庶民の味としてすっかり定着した玄米乳。新城さん夫妻も高齢ながら元気に営業を続けてきました。

num4
305 IMG_2574_00163

IMG_4646

ところが去年(平成24年)の2月、配達に使ってきた車を買い替えようとしたところ、「80歳を過ぎて車を運転するなんて危険だから、この辺で仕事を辞めたら」と娘たちに泣きつかれてしまいます。
2人ともいたって健康。「辞める理由がない」となかなか決心できず、娘たちの頼みを聞き入れるのに1カ月近くかかったといいます。

子どもたちを愛情かけて育てる傍らはじめた玄米乳づくり。その子どもたちからの思いやりを受けて店をたたむことを決意した夫妻。

せめてこの味を守ってほしいと、新聞広告で後継者を募りました。


num5
274-IMG_2533_00122

残していきたい思い出の味

新聞広告を目にした徳比嘉充さん。「小さいころから慣れ親しんだ玄米乳の味がなくなるなんて淋しい。それなら自分が受け継ごう!」
————熱い想いを胸に、妻の梨乃さんとともに新城さんのもとへと直談判に行きました。多数の応募者の中で最年少だった徳比嘉さん夫妻。その若さを買われて後継者に選ばれ、玄米乳を引き継ぐことが決まります。

310-IMG_2579_00168

それからはノウハウを引き継ぐべく、4人目の子どもをお腹にかかえた梨乃さんとともに新城さん宅へ通うことに。製造方法は政子さんから半年かけて学び、正雄さんとは販売を委託する小売店へのあいさつ廻りに通いました。

研修期間中、習いに行けない日が続いたときも新城さん夫妻はずっと2人を気にかけてくれていたといいます。

「『好きにしたらいいさ〜』と言って強制はしなかったけど、続けてほしいと思いながらも温かく見守ってくれていたと思います」。

晴れて今年の1月に営業開始にこぎ着けた徳比嘉さん夫妻。現在2男2女の幼い子どもたちを育てる傍ら店を切り盛りしています。

「うちの娘、最初はお父さんの顔を見るなり『玄米玄米』とねだってたんですよ」と笑う梨乃さん。「なんか好きみたいで」———充さんもうれしそうに微笑みます。


健康長寿で「カジマヤー」を迎えてほしい

沖縄には「かじまやー(風車祭)」という97歳の長寿のお祝いがあります。元気なお年寄りが真っ赤なちゃんちゃんこを着て風車を持ち、オープンカーに乗って集落をパレードする、地域を巻き込んだ盛大なお祝い。沖縄のじぃじ・ばぁばの多くはこの日のために健康を気遣い、元気な姿を披露して皆から祝福を受けるといいます。

「子どもたちや皆がカジマヤーまで元気で長生きできるようにという想いも込めて、これからもカラダにいい玄米乳を頑張ってつくっていきたいです」

島の健康ドリンク、玄米乳————。
昔から変わらない味わいとともに、その中に込められたココロもひっくるめて、次の世代へとしっかりと受け継がれています。

num6
324 IMG_2595_00184